プロでも知らない人が多いのですが、貸主が国内に居住していない「非居住者」である場合、借主が賃料から源泉徴収分を税務署に納めなければならないケースがあるんです。
賃貸に慣れていない大家さんや不動産業者は注意が必要です。
ほとんどの人には関係ないとは思います。
個人で住居を契約する場合には全く関係ないからです。
それ以外の場合、例えば
「貸主が非居住者で借主が法人の場合」
「貸主が非居住者であり、その物件が事業系(住居ではない)の場合」
こんな時には賃料の約20%(正確には20.42% / 2018年11月現在)を源泉徴収する必要があります。
20万円の賃料だとしたら、約4万円は源泉徴収で借主が納税、残り約16万円を貸主に払うということになります。
納税の義務は借主になりますので、4万円を徴収せずに貸主に払ったとしても、それは関係なく、借主は4万円を納税する義務があります。(もちろん貸主に返還を求めることは出来ます)
法人が借主となってマンションを借り、社員を住まわせる所謂「社宅」の場合、契約の担当者から「貸主が非居住者の場合には契約不可」とほとんど言われるのが現状です。
ちなみに、売買の場合には非居住者から不動産を購入する場合、買主は売買代金の10.21%の源泉徴収をする必要があります。
これを買主に説明しなかったらトラブルのもとです。(不動産業者に説明義務は無いという判例はありますけどね)
お金を支払う相手が非居住者の場合は注意して下さい。