以前に「タワマン節税が規制されそうだ」という記事を書きました。
これが具体的になりそうで、平成30年の固定資産評価基準の改正でタワーマンション節税はその効果が薄れてきそうです。
以下、産経新聞 2月10日(水)より
総務省は、タワーマンションなどの高層マンションを使った相続税の節税を防止する検討を始めた。相続税の算出基準となる建物の「固定資産税評価額」を高層階ほど高く設定する案が有力で、平成30年度の改正を目指す。マンションでは専有面積が同じであればどの階層でも評価額が変わらないことから、高層階ほど高い市場価格との価格差を利用して節税対策に使われていると指摘されていた。
現在の固定資産税評価額は、マンションでは専有面積に応じて一律に決まるため、同じ床面積であれば階層や方角、眺望に関係なく同じ評価額になる。一方、マンションの市場価格は高層階ほど高く、超高層のタワーマンションになると評価額との差がさらに開く。
この乖離を利用して、相続税の課税資産を圧縮する節税術が富裕層に広がっている。1億円の資産を持つ人は、資産をお金で持っていると相続時に1億円に相続税が課される。これに対し、価格は1億円で相続税の評価額は3600万円のタワーマンションの部屋を買い、相続をすれば3600万円分にだけ相続税がかかり、残りの6400万円は無税となる。相続後にすぐに売却すれば多額の差益を得ることができる。
固定資産税評価額の算定根拠となる固定資産評価基準は、総務相が定めて告示する。30年度に固定資産評価基準の改正が予定されており、総務省は有識者会議で節税防止の具体策を検討させている。有識者会議は3月に報告書を提出、これを受けて同省は見直し作業を本格化させる。与党の税制調査会でも議論する可能性がある。
国税庁が23~25年に全国の20階以上のマンションで譲渡された343物件の譲渡額と評価額の乖離を調査したところ、平均の評価額は譲渡額の3分の1だった。27年1月から相続税が増税されたことで、「タワマン節税」の注目度は高まっているという。
このため国税庁は昨年11月、行き過ぎた節税策がないかチェックするよう各地の国税局に指示していた。
富裕層が節税の為に購入、所有しているタワーマンションが一気に売られるのかもしれませんね。