またまた大手不動産の不祥事。
今度は住友不動産が販売した横浜の分譲マンションが傾いているという。
住友不動産は当初「問題ない」としたが、住民側が独自に1級建築士を依頼して発覚したという。
何を根拠に「問題ない」と回答したのか疑問が残ります。
以下、朝日新聞デジタル版より
朝日新聞 デジタル版 2014年6月7日17時57分
住友不動産(東京都新宿区)が2003年に販売した横浜市西区の11階建てマンションで、建物を支える杭が規定に反して強固な地盤に到達しておらず、建物が傾いていることがわかった。
同社は「安全だと言い切れない」と判断し、住民に仮住居への転居を要請。補強や建て替えの検討を始めた。問題になっているのは、同区宮ケ谷の「パークスクエア三ツ沢公園」。6棟約260戸のマンションで、熊谷組が施工し、住友不動産が販売した。
住民で作る管理組合によると、6棟のうち2棟をつなぐ渡り廊下に「ずれ」が見つかったが、住友側が当初は「問題ない」としたため、住民側が1級建築士に依頼。古い地形を調べて設計図と照合したところ、杭が旧地形の地表に届いていない可能性が浮かんだ。
住民の要請で住友側はボーリング調査を実施。4月になって、約60戸が入る1棟の杭の長さが不足し、強固な地盤部分まで到達していない可能性が高いと判明した。体感はできないが、この棟が部分的に沈下したり傾いたりしているという。
建築基準法施行令はマンションなどの大きな建築物について、杭を「支持層」と呼ばれる強固な地盤まで打ち込んで固定するよう定めている。杭の長さが不足すると重みを支えられず、建物が傾いたり沈下したりする可能性があるほか、地震に対する安全性が低下する恐れがあるという。
住友側は「安全と言い切れない」として、問題が発覚した棟の住民向けに仮の住居を無償で用意。6月から一部の住民が引っ越しを始めた。他の棟も問題がないか調査を進めるほか、横浜市も両社から報告を受けて調査を始めた。
住友不動産は「売り主の責任を痛感している。修繕や建て替え、買い取りなどあらゆる手段を検討する」と説明。熊谷組は「コメントできない」としている。