国土交通省による【不動産取引のIT化】に向けた社会実験が2015年8月31日から始まる。
テレビ会議システム等を使って、賃貸マンション、アパートの契約に欠かせない「重要事項説明」を遠隔で行う社会実験。
この実験には246社が参加。実験は2017年1月31日まで実施される予定。
不動産会社が契約をする際には「宅地建物取引士」が重要事項の説明を書面(重要事項説明書)を使用して行うことが義務付けられている。
それをウェブ上で行い、電子署名システムでの書面の交付をするらしい。
説明とは別の「賃貸借契約」「売買契約」も電子署名システムで行うようになれば、遠方にいながらにして部屋を借りたり、土地を買ったり出来るようになる。
便利ではある。ただ、私みたいに「勘」をある程度の頼りにしている者にとっては不安もある。
たとえば
賃料を滞納する借主、トラブルを起こす借主、を見抜くには書面だけでは当然分からない。
電話だけでも難しい(ある程度は分かるけど)。
実際に会い、色々な話をして嗅ぎ分ける。
「重要事項を説明する」ということは、その段階では「かなりの確率で契約をしてしまう」ということだ。
重要事項を説明するときが、取引する相手と初めての対面ともなると、その時点で「お断り」するのはナカナカ大変である。
「物件の案内時」「申込受付時」に会って話しが出来ていれば、重要事項をウェブ上で行う事は問題無い。
ただ、将来は「全てがウェブで完結」してしまう方向に流れている気がする。
何かが違うような気がしてならないのは私だけなのでしょうか。