エコキュートに健康被害の可能性!

国が補助金まで出して導入を推進した「エコキュート」。

このエコキュートが不眠や頭痛の原因になっている可能性があるかもしれないということです。

既に450万台も設置されているので、今後の対策に注目です。

以下、NHK NEWSweb より

電気給湯器の音で健康被害の可能性
12月19日 18時05分

消費者庁の安全調査委員会、いわゆる消費者事故調は「エコキュート」と呼ばれる電気給湯器の音で、不眠や頭痛の症状が出たとするケースについて報告書をまとめ、人の耳では聞き取りにくいいわゆる低周波の音が原因となった可能性があるとして、経済産業省などに再発防止策を提言しました。

生活に身近なもので起きる事故の原因究明などを行う消費者事故調は、19日、家庭用の電気給湯器「エコキュート」から出る音によって、不眠や頭痛の症状が出たとする群馬県の男性のケースについて報告書をまとめました。
それによりますと、男性のこうした症状は、隣の家にエコキュートが設置された期間に出ていることなどから、機械から出た低周波の音による健康被害の可能性があると指摘しています。
このため、消費者事故調は、同様のケースを防ぐため、経済産業省に対し、給湯器の適切な設置場所を記したガイドブックを順守するよう業界団体を指導することや、低周波の音が出にくい製品開発を行うようメーカーに促すことなど、再発防止策を提言しました。
また、環境省に対しても、低周波の音が人の体に与える影響について研究を進めることなどを提言しました。
消費者事故調の畑村洋太郎委員長は「給湯器によって日常生活に支障をきたしていると思われるケースもある。今後も普及が見込まれることからリスクを下げる努力をお願いしたい」と話しています。

エコキュートとは

エコキュートは、電気を使った給湯器で、エネルギー効率が高いことから、国が平成22年まで8年間にわたって補助金を出し、導入を後押ししました。
これまでに450万台が普及していますが、消費者庁によりますと、設置した家の近くに住む人などから、「機械の音で不眠や頭痛などの健康被害が出た」などという訴えが相次いでいて、ことし2月末までの4年半ほどの間に110件余りが報告されています。
こうした声を受けて、業界団体は3年前、エコキュートの設置を行う事業者に向けたガイドブックを作成し、隣の家の寝室のそばには設置しないことや、壁や塀で音が反響しないよう周囲にはスペースを設けることなどを呼びかけています。
ところが、消費者庁が「エコキュート」の設置を行ったことがある全国700社余りの電器店や工務店などを調査したところ、このガイドブックについて「知っている」と答えた事業者は、全体の3割以下にとどまっていたということです。