賃貸物件の明け渡しの立会い時に
「ガラスがいつの間にかヒビ割れしてまして・・・」
借主さんが不思議そうに私に伝える事があります。
御心配なく!
そのガラスは自然に割れたんだから。
特に「網入りガラス」は割れやすいんです。
これを知らない不動産屋は経験浅いペーペー。
これは「熱割れ」と呼ばれている現象で、直射日光等の熱が原因で、ガラスがヒビ割れしてしまうのです。
熱割れの原因は色々
- 暖房機の熱がガラスに直接当たり、外気との温度差が差がひらき、連動して熱膨張率の差もひらいてヒビ
- 網(鉄)とガラスの熱膨張率でヒビ
- 網入りガラスはエッジ部分(端)の強度が普通のガラスより弱く、弱いエッジ部+熱でヒビ
などなど
どうして「網入りガラス」を使う?
そもそもなぜ弱い「網入りガラス」を使用するのかというと、あれは防犯とは全く関係ありません。
見た目は防犯上優れてそうですが、そうではありません。
火災時に違いがでます。
普通のガラス → 火災で熱くなって割れ、そのまま外れる。
網入りガラス → 割れても網で固定されているから一定時間は脱落せずに炎を食い止める。
ということで防火上の理由で網入りガラスにしなければならないのです。
費用負担は誰が?
ストーブをガラス面に直接当てたりして割れたのなら借主でしょうが、ほとんどのケースで貸主の負担となります。
他に「サビ割れ」というのもありまして網が錆びで膨張して割れるという現象があります。
これも費用負担は貸主となります。