タワーマンション節税の落とし穴

タワーマンション節税の落とし穴

相続税の税率が平成27年1月より変わりますね。御存知の方も多いかと。

基礎控除が少なくなり、相続税を払う人が増えます。

さて、少しでも節税しようとして色々と勉強してる人は御存知な タワーマンション節税

今回は基本的な事と落とし穴について。

タワーマンションでナゼ?節税になる?

不動産の相続税の評価は土地と建物を分けて評価をします。

マンションの場合も同様です。

よって、タワーマンションのように高い建物だと、土地の持分が極端に少なくなります。

たとえば、同じ3,000㎡の土地がAとBの2つあったとします。

土地Aの上には30階建てタワーマンションで1フロアーに10世帯だとしたら、単純計算で300世帯。

同じ部屋の広さなら1世帯の土地の持ち分は10㎡です。

一方の土地Bの上には3階建て低層マンションで1フロアーに10世帯だとしたら、単純計算で30世帯。

同じ部屋の広さなら1世帯の土地の持ち分は100㎡です。

ということで、タワーマンションの方が土地の持ち分は一般的に少なくなり、節税になるということです。

それだけではありません。

建物に関しても、マンションは2階でも30階でも同じ評価になります。

実勢価格は高層階の方が高いのに、同じ面積であるなら、高層階も低層階も同じ評価金額となります。

実勢価格が2階 70㎡で4,000万円、30階 70㎡は5,000万円だとしても相続税の評価は同じなのです。

節税は「実際の価格」が「相続税評価額」よりも高くなればなるほどに節税効果は高くなります。

これが「タワーマンション節税」です。

注意!タワーマンション節税の落とし穴

大幅な節税効果が期待できるタワーマンション節税ですが、過去にこんな事もありました。

簡単に述べるなら

これは「明らかに税金逃れだ!」と税務署が認識したらダメですよ、という事。

では、どんな時に税金逃れと認識されてしまうのでしょうか?

こんな事例があります。

タワーマンションの相続税申告で相続税評価額ではなく市場価格で相続税の申告をするように国税から指摘された事例。
【国税不服審判所:平成23年7月1日裁決】

概要は以下の通りです。
・平成19年 7月 父(被相続人)が入院。
・平成19年 8月 タワーマンションを父名義で2億9300万円で購入。
・平成19年 9月 父が死亡。相続が発生。
・平成19年11月 相続人がタワーマンションを取得。評価を5802万円として申告。
・平成20年 7月 相続人がタワーマンションを2億8500万円で売却。

相続人は都内のタワーマンション30階部分を財産評価基本通達により、土地は路線価、建物は固定資産税評価額を基準に財産評価を行い(普通はこれでOKなんです)、土地建物合わせて5802万円として相続税の申告をした。ところが国税は財産評価基本通達で評価した5802万円ではなく、タワーマンションの購入価格である2億9300万円で申告するべきであるとする処分を行った。

納税者側は不服としたが、結果は納税者側の主張は棄却されました。

棄却の理由は
・不動産の評価は原則、評価通達(路線価、固定資産税評価など)により評価すべきであるが「特別の事情」がある場合は、他の合理的な評価方法によることが許される。
・マンションの取得時(平成19年8月)と相続開始時(平成19年9月)が近すぎること。
・取得時の金額が2億9300万円であること。
・相続人からマンションを取得した者が、売却を依頼した時点(平成20年7月及び8月)の媒介価額が3億1500万円であること。
・マンションの近傍における基準地の価格は相続開始日の前後においてほぼ横ばいであること。
・上記理由により、取得価額とほぼ同等と考えられる。よって評価は2億9300万円とするのが妥当。

まぁ、当然と言えば当然かもしれませんね。

相続の1ヵ月前にタワーマンションを購入して、翌年にほぼ同額で売却していますから。

節税目的だけで購入して、相続後にすぐ売却とすると、後からこのように指摘されるかもしれません。

不動産屋としては「安易なアドバイスはするな」(この場合はタワーマンションによる節税)ということですね。

カテゴリー : 不動産の税金

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